昭和50年3月に広大医学部を卒業して4月に広大産婦人科教室入局、6月に医師免許証下附され、臨床医としてスタートして早や40年になります。当初の15年間は大学、関連病院(呉国立・広島総合など)、学位研究(卵管機能形態学)、米国N.Y.市コロンビア大学婦人科病理留学(R.M.Richart教授:CIN研究)、広大医学生の産科婦人科学講義と臨床実習、藤原篤教授の日産婦特別講演の臨床統計など、産婦人科の臨床医学を中心に研鑽しました。
平成2年9月に大学から呉国立(呉医療センター)に赴任して平成17年6月まで15年間勤務しました。呉国立の15年間は厚労省の班研究を中心とした臨床研究に傾注しました。特に留意したのは進行卵巣癌の治療成績の向上で、赴任時に卵巣癌V・W期の5年生存率は18%・10%未満(平成3年)でしたが、10年後には62%・42%(平成15年)に向上しました(全国主要施設間の卵巣癌生存率の格差と治療法による生存率の改善については日産婦誌に報告され、NHKクローズアップ現代で全国放映されました)。班研究や関連学会研究で知り合った他大学・基幹施設の多くの臨床医と今日まで続く長い親交を得ました。
平成17年12月に広島市中区紙屋町に婦人科腫瘍を中心としたクリニックを開設して10年になりました。患者さんとの対話を楽しみながらスタッフにも恵まれて診療しています。開院当初の4年間は舟入のゴルフスクール(仲野プロ)に毎週通い、勤務医時代より飛距離が伸びましたが、ここ数年間は当院のレーザー手術、院外施設の手術執刀、日産婦学会診療ガイドライン委員会(平成20年〜29年CQ作成委員)、他県・他市の看護学校・大学講義などで余裕がなくなり、ゴルフはご無沙汰です。
近況としては、平成23年10月23日に日本臨床細胞学会から日本臨床細胞学会貢献賞を受賞しました(全国50名余りの細胞診指導医と細胞検査士が受賞)。また平成27年6月13日に日本臨床細胞学会総会で日本臨床細胞学会功労会員に推戴されました。今後も更に精進して婦人科腫瘍の臨床と細胞診の発展に貢献できればと考えております。どうぞよろしくお願い致します。
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